腰椎椎間板ヘルニアにより歩行困難・不眠

【年代・性別】

30代半ば 女性

【主訴】

腰痛、左下肢痺れと痛み、右臀部痛み、歩行がつらい

【既往歴】

特になし

【来院に至った経緯】

来院前、坐骨神経痛(約半年)、腰椎椎間板ヘルニア(3ヶ月前)

と診断されていた。経理の仕事をしていて、長時間座っている。

症状として ずっと足を引き摺りながら歩く、1時間座るのがやっと、痛み止めも効かない時あり。薬服用、整体院、整骨院、リハビリなど、完全なる治療迷子状態で、薬が切れたら出る痛みに耐えるのも疲れてしまっているようでした。

特に左足くるぶし下に痛みが強くでていて歩くのも辛い。右臀部深部に筋緊張を強く感じる。痛みが強い日は、寝ることができない日も多々ある。ホームページ検索し当院に来院。腰痛予防改善に、筋トレが必要と感じ、ジムやヨガに通っている。

【初診の状態】

左仙腸関節の可動制限と浮腫

腰部起立筋と右臀部過緊張

C1の左可動制限と胸鎖乳突筋の過緊張

【所見】

腰部:ROM制限なし・SLR(-.+)・MMT(-.左EHL3/5)

・知覚異常なし。

頸部:ROM制限なし・バレ・リュー (―)、マイグネ(―)

【体表温度検査】

S3、L5、C6、C1

【視診】

左短下肢

左耳介上方

腰部起立筋の膨隆

【静的触診】

左仙腸関節〜仙骨全体に浮腫

左上部頸椎にスポンジ状の浮腫

後頭下筋の緊張

【動的触診】

左仙腸関節、L5、C6、C1

【レントゲン評価】

L5椎間板レベルD3-4

*医師のパソコン画面を撮影写真

【リスティング】

左ASIN、L5PR、C6RL、C1ASL

【来院日】

R5.8/8・8/25・10/12・12/12・2/19・4/23・6/19・7/1  合計8回

【経過と内容】

腰部のL5の椎間板がD3-4レベルと慢性的だったため、週2回の来院を提示したが、仕事の関係上不定期のケアからスタートすることにした。

・初回 L5/S1腰椎椎間板ヘルニアと診断されていた。仙骨のサブラクセーションが顕著だったため 仙骨患部上、下へアジャストを行いました。不眠の症状や動的・静的・ナーボスコープ検査にて上部頚椎にサブラクセーションがあった為、上部頚椎へアジャストを行いました。

半年間ほぼ引き摺っていた足が、帰宅時から痛みがなくなりました。翌日も歩行に問題はなく、L5辺りも、押したら危険を感じていた痛みもなかったそうです。

・2週目(2回目のアジャストメント)レントゲン評価が出来ていた。

レントゲン評価を基に、丁寧に各種検査を行いました。

仙骨部(P-L)→骨盤部(ASIN)へ変更。C1ASLは変わらず。

・9週目(3回目のアジャストメント)

2回目から、かなり日が空いてしまいました。

2回目のアジャストメント後から痛みが、かなり軽減してここ1年で一番スムーズに歩けるようになったと喜んでいらっしゃいました。楽な状態が2~3週間ほど続きました。

ペインスケール10→2~3で落ち着き安定。歩く時の痛みも軽減してきて、睡眠も良好になってきた。この頃から、ヨガと筋トレを徐々にに再開し始めました。

・28週目(5回目のアジャストメント)

症状が安定してきて、1か月半~2か月に1回の来院で経過観察し始めました。

・47週目(7回目のアジャストメント)

しばらく、症状も落ち着いていたが、突然左仙腸関節に激痛が走り救急車で救急外来受診される。レントゲン撮影、投薬、シップ処置で経過観察。

次の日 当院来院。左仙腸関節に浮腫及びPSIS付近に強い痛みあり。歩行もよちよち歩きで 昨夜は一睡もできなかった。骨盤部については、P-Aのポンピングのみ。

上部頚椎については、C!ASLへアジャスト行う。

その日の夜、寝がえりの際痛みがやや出たが、寝れない程の痛みではなく 睡眠ができたと連絡がきました。

・49週目(8回目アジャストメント)前回から、スケジュールの都合が出来ず、2週間後来院。前回の激痛はなく睡眠も良くとれてきた。ADL回復。2週間前は、右梨状筋の筋緊張が強かったが、今回は筋緊張を認めらなかった。経過観察で、様子みていて

現在は1月半に1回、継続来院しメンテナンスされています。

【考察】

今回は慢性的な腰痛と不眠が主訴での来院でした。

「鋭い痛み」「足先の痺れ」「歩行時の痛み」「30分以内での座位姿勢での疼痛の悪化」「不眠」などの症状は副交感神経サブラクセーションの特徴として多く見られます。

副交感神経領域にサブラクセーションがあるのではないかという仮説を立てました。

検査では、仙骨全体に浮腫感が強くあり鋭い圧痛なども見られました。レントゲン評価ではL5椎間板に慢性的に負担がかかっており、病院では腰椎ヘルニアと診断を受けていたが、カイロプラクティックの土台理論から骨盤の問題を優先順位を高くして考察を立てました。

上部頸椎の問題は、副交感神経のサブラクセーションにより交感神経が過剰になった結果、不眠の症状が出ていると考えました。

1年間悩み続けていた腰痛と姿勢不良歩行の症状が、2回目のアジャストメント後から軽減し始めました。変化されて ご本人も驚いていました。

救急外来後の来院の際は、落ち着いて問診・レントゲン評価再確認・静的触診・動的触診、ナーボスコープなど総合的に考察。検査と考察を丁寧に行い、症状や感情にとらわれず落ち着いて対応することが出来ました。患者さんに安心感を与えられたこと とても良かったです。

一貫して副交感神経に絞ってアプローチを続けた結果、腰痛だけでなく不眠にも変化が見られました。

今回のケースでは集中的に副交感神経支配領域へのアジャストメントを行ったことにより、脳と身体が神経によってしっかりつながったことで症状の解消につながったと考えられます。

今回の症例を通じて、徹底した検査と患者説明に加え、カイロプラクティック哲学が改めて大切だと感じた症例でした。

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